2019年大会趣旨文

全国中学生都道府県対抗野球大会開催にあたって

野球を通じて子どもたちの健全な育成を目的として本大会を開催するにあたり、少子化時代とはいえ、中学生の野球人口はこの10年間で35万人から23万人へと66%(約1/3の減少)となり、中学生野球を取り巻く状況は年々厳しくなっております。

そして、オリンピックにおいての野球競技は、世界における競技人口が少ないという理由から、2008年北京五輪を最後に正式種目から除外されています。2020年東京五輪では3大会ぶりに追加種目として復活したものの、次のパリ五輪ではまた落選してしまいました。

これまで日本において、野球という競技は無くてはならない「国民的娯楽」として親しまれてきました。プロ野球は現在でも、年々観客動員数を増やしています。しかしながら、その根底を支える競技者の数は、減少している状況なのです。

これは、野球界全体の問題です。

私たちはこのような状況に危機感を持ち、競技人口の裾野を支えたい想いから、2001年の創立以来中学生を対象とした野球大会を18年間継続してきました。そして昨年、これまでの規模を拡大し、日本中から48チームが集う全国大会が実現するまでに成長しました。

また今年8月、第10回U-15アジア大会(中国・深圳)で、当連盟が編成した「侍ジャパン」日本代表が見事優勝しました。このメンバーが本大会にも出場することは本当に嬉しい限りです。

本大会は

・暑さの厳しい時期を避け、高校硬式野球への移行を考慮し11月初旬に実施

・安全で身体に優しく成長期の中学生に最適なKボールの流れを汲むM号球を採用することにより、中学生がより安全に、野球を愛し楽しむ心を最優先にした大会へと努めて参ります。

また、昨年より行ったインターネットによる全試合ライブ中継、SNSを通じた情報発信、試合結果配信を今回も実施するとともに、クラウドファンディングなどの新たな試みを通じて、多くの人々に野球の魅力を伝える、これまでに無かった21世紀型の野球大会を目指しております。

皆様方のご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

結びに、文部科学省、静岡県をはじめ、沼津市、熱海市、三島市、伊東市、伊豆市、伊豆の国市、清水町の共催6市1町、ならびに多くの方々の多大なるご尽力を賜りましたこと、誠に有り難くここに深く感謝申し上げます。

一般財団法人 日本中学生野球連盟
代表