15歳以下の野球アジアナンバーワンを決める第10回 BFA U15アジア選手権が8月19日から25日まで行われた。
同選手権では、アジア地域における野球の普及と発展のため、硬式球に近い性質でありながらも安全性が高く、表面が革でなくゴム素材のため雨の多い国でも長持ちするKENKO WORLD BALL(通称Kボール)を使用している。
そのため、U-15代表の選手たちは当連盟が主管し、中学校の野球部やクラブチームで軟式野球をしている選手たち約18万名から18名を揃えてこの大会に臨んだ。
そして経験豊富なスタッフ陣と厳正な選考の末に選ばれた選手たちは一致団結し、見事に優勝。アジア野球の頂点に立つまでの軌跡を前後編2回に分けてレポートする。
侍ジャパンU-15強化合宿!
合宿は8月に2回行われた。全選手が初めて揃った強化合宿は8月1日からの4日間。この期間には浦安市選抜、佐倉市選抜と練習試合を行い、2日目には稲葉篤紀侍ジャパントップチーム監督が激励に訪れ、選手たちは目を輝かせて言葉に耳を傾け、固い握手を交わした。
主将を務めた小林洸貴(習志野市立第一中)は「日本代表という実感が湧いてきました。稲葉監督の言葉を大切にして、どう頑張っていくかをしっかりと考えていきたいです」と決意をより強めた。
直前合宿は8月14日に集合し、全体ミーティングや一般財団法人全日本野球協会による行動規範の説明や野球健康診断を実施。15日には千葉県選抜と戦い、夜には株式会社明治による栄養セミナーも行われた。
鈴木誠也(広島東洋カープ)、大谷翔平(エンゼルス)らの事例や具体的な食事や栄養摂取の仕方、重要性などが説かれた。選手たちは興味深く耳を傾け、講義後の夕食でも講師に質問をする場面が見受けられた。
高等学校とのレベルの高い練習試合
16日の練習試合の相手は、夏の全国高等学校軟式野球選手権南関東大会準優勝の拓大紅陵高校軟式野球部。
公益財団法人日本高等学校野球連盟、千葉県高等学校野球連盟の協力により実現した試合で、近藤義男団長は「中高で試合ができるのはすごいこと。国内の同世代では格上のチームが無いのでありがたいことです」と感謝した。
国内最後の実戦がレベルの高い相手との対戦となったことは、この上ない収穫だったに違いない。
またこれらすべての練習試合では千葉県の先生方が猛暑のダブルヘッダーの中で審判を務めていただくなど多大なサポートを受けて、17日に決戦の地である中国・広東省深圳市に向かうのであった。
スポーツライター 高木遊
後編はこちら:
侍ジャパンU-15代表奮闘記〜後編:結束と堅守が光り快挙達成(第10回BFA U-15アジア選手権レポート)
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